宮崎県にある都城に本店、宮崎市に支店をもつうどん処「めんくい」
20歳から16年間宮崎県で行商で、野菜や精製品をトラックに積み込んで販売していた中原オーナー。時代の流れでスーパーなどが立ち並ぶようになり、物流が盛んになり、行商自体が時代の変化で先細りになると感じ、もともとうどんが好きで美味しいうどん店を出したいという夢を叶えるため、1996年12月、36歳になった時に、お店を構えることにした。
「うどんは食感が命。もちもち感と粘りのバランスが大切」とおっしゃられ、お店には、「より健康に、より美味しく、めんくいは原料と製法にこだわります。」とメニューも掲示している。
そういった意気込みで始めたうどん店が繁盛し、お客様が止める駐車場がなく、店の向かいにある広い敷地を借りることになった。
広大なので、半分の敷地でよかったのだが、全部の土地を借りる条件だったため、その土地を使い、駐車場の隣で野菜の販売を始めた。
一軒一軒農家を回り、野菜を販売しないかと勧誘し、熱心な農家さんが参加してくれるようになった。佐賀 七山村(現在の唐津市)が野菜の販売で順調に行っているとのことで、視察に行って参考にし、良い部分を取り入れていくことで順調に行くようになった。
野菜の直売所 「地産地消屋」を宮崎市と都城市でうどん店と併設し営んでいる。宮崎は、民間での野菜販売店が多くある県だが、最初は、野菜の直売所も手さぐりのような状態で周りの県でうまくいっている野菜直売所を見学に行ったりし、うまくいくようなお店のつくりや商品のラインナップを研究した。
そうしているうちに、農家の方がどのようにすれば売れるかを考えてくれるようになり、工夫しながら改良してきた。周りの野菜の直売所も、お互いに創意工夫をしながら、今現状 宮崎に多くの野菜が売られる直売所が増えてきた。
めんくい 本店(都城)は、昼時は常に満席で待ち行列がつづく、一歩店内に入ると活気がありスタッフの方が笑顔でテキパキと案内をしてくださる。
そば茶を出しながら、「メニューがお決まりになられましたらお呼びください。お漬物など無料なのでよろしければどうぞ。」と、手を差し出された先には、マカロニサラダ、かぶの浅漬け、昆布の佃煮が並ぶ。全員が3品を好きなだけ取って、うどんが出てくるまでの時間にそば茶と一緒に食べながら待つことができ、浅漬けや佃煮を先に食べることで血糖値が急激に上がらない工夫にもなり、またいろいろと食べた充実感でこのお店に来たくなる。
お子様はもちろんサラリーマンの方も必ずマカロニサラダを食べていて無料の一品のおもてなしがリピーターを増やしている。人気の3品はすぐになるくなるほど好評で、スタッフの方が「本当にすぐになくなるんですよ」と笑いながらマカロニサラダを補充されていた。
福岡にうどん店の店主が集まって会合をするときに、どういう取り組みがお客様に喜ばれているかという話の中ででてきた事例で、さっそくそれを取り入れて工夫し、お客様に喜んでいただいているそうだ。
商品は、材料へのこだわりを強く感じられる商品で、出汁も羅臼昆布と鰹節をふんだんに使い、天然素材でいい出汁を提供している。九州はやわい麺がこのまれるのでやわらかい麺ながらも、腰を感じる美味しい麺で、本格的なうどんを提供している。
急いでいるサラリーマンの方は、冷たいぶっかけを頼んでいて、「時間があるときに鍋焼きを食べに来ています。週に3回は通うかな。美味しいからね。マカロニサラダも食べれるし、昆布の佃煮もあるしね。単身赴任にはぴったりだよ。」とおっしゃられていました。他にも「いろんなものをちょっとずつ食べれるので楽しい」とおっしゃるお客様もいました。
にぎわった店内を通り、活気ある厨房の片隅に弊社の製麺機がある。うどんとそばを作っていて、大切の使われている様子がわかるくらいピカピカに手入れされている。
「美味しい麺が簡単にできる。大量に作れて体力も消耗しないので気に入っています。」と製麺担当の方がおっしゃってくださる。
店内も、厨房も綺麗なお店でスタッフのみなさんとてもお忙しそうですが笑顔で働かれていました。
隣の野菜の直売所では、自慢の野菜を似顔絵つきで紹介するパネルがあったり、たくさん出品されていて、加工品も宮崎ならではの商品が多く並び、野菜や商品を合わせると250種類ほどになるそうです。地元に根付いた野菜の直売所で売る人も買う人も楽しんでいる様子がありました。
宮崎市の支店を任されているご子息の中原店主
広い店は、69人座れる座敷とテーブルが30人座れ、駐車場も広くゆったりと過ごせるお店で、隣には野菜の直売所を構える。
都城とほとんど同じだが、こちらは、海鮮の販売があり板前をやっていた方が素晴らしい腕で魚をさばくので人気がある。
こういった野菜の直売の特徴を生かし、旬の野菜を直売所より取ってきて使っている。海鮮を取り入れたメニューを検討中とおっしゃられていて、直営所のものをうどん店でも使うことができるのが大きなメリットだそうだ。
また、野菜販売は大きな収益柱のひとつであり、生産者さんが熱心に作っていて、珍しい野菜なども積極的に作り販売している。地のものを中心に安全で安心できるものを多く置いていて、今では夜でもしっかりと商品をおいて、スーパーに負けないように対策している。
「野菜の直売所があると、よく売れるのでうどん店の家賃などのカバーができる。ここは一等地でとても高いところに出店したからね。加工品を出したりもできるので、もっと工夫していきたいですね。」
「お客様に対して、お客様が何をもとめていて何をしてほしいのかを察することができるようにみんなに伝えています。店内がとても広いので目が行き届かないときがある。」
東京に行き、いろいろなお店で働いていろいろな店長を見てきた。従業員を幸せにしている人、また逆に厳しく従業員に接する店長など、様々な人を通して
ホールの人がイキイキするような店長になりたい。
2店舗目のオープンの時は、10年前なので、自分もわからないことがあって余裕がなかった。今は、余裕ができて人にいろいろなことを教えれるようになった。
それまでには、大和製作所に行き、ワープイベントや展示会などで 自分に足りないものを補ってきた。親子で参加したワープイベントはボクシングをしたり刺激的で、深く考える時間になった。日々、忙しさで時間に追われていてまとまった考える時間ができてよかった。それから、社長のメルマガを読んでいろいろと勉強している。スタッフのみんなに何かできないかなと考えていて、独立したいスタッフさんもいるので、そういう人にも学べる場所として、大和製作所を活用させてもらいたい。九州のうどん店の店主さんで集まって情報交換して、お店がよくなるようにいろいろと取り組んでいる。これからももっと自分はもちろんスタッフのみんなを成長させていけるよういろいろと頑張っていきます。」
たかなのうどんは、出汁に節をふんだんにつかったうまみたっぷりの出汁、麺は少し細めにしてやわくして地元の方に好まれる麺質。野菜は産直の新鮮な旬の野菜を使っている。